アガリクス・ブラゼイ協議会
アガリクス・ブラゼイはわが国の科学者を中心に研究がすすめられてきたブラジル原産のキノコです。90年代から製品化が活発となり、現在に至るまで延べ数千万個以上の製品が流通し、その間、多くの安全性試験・有効性試験が実施されました。
2006年2月の厚生労働省によるアガリクス・ブラゼイの安全性に関する報道を受け、アガリクス・ブラゼイの事を真剣に考える企業が集いアガリクス・ブラゼイ協議会を発足いたしました。
その後、アガリクス・ブラゼイ協議会として安全性自主ガイドラインを制定し、安全性確保につとめてまいりました。結果として、2009年7月3日の厚生労働省通知において、2006年2月以降安全性が懸念された製品の販売停止・自主回収後は当協議会加盟製品含め、健康被害の報告は受けていない事が明確に記載されました。
今まで、数多くのアガリクス製品が流通してきましたが、正しい品質管理が行われているアガリクス製品で健康被害事例の報告は無いことからも、アガリクス製品は安心してご利用いただけます。ご利用者の方におかれましてはご自身のお身体の状態を正しく把握し、正しいご利用をお願いするものです。 食品は使用原料、製造方法、保存方法、流通方法により安全性が異なりますので、トレーサビリティが確立され、情報公開されている製品のご利用をお奨めすることをご利用者の方へお伝え申し上げます。
以上
アガリクス・ブラゼイ製品安全性調査の経過
現在までにおけるアガリクス製品についての経過を以下にご報告申し上げます。
2000年 |
厚生労働科学研究にて「アガリクス属のキノコの毒性情報」文献検索開始。アガリクスに関する毒性情報は無かった。ただし含有成分のアガリチンについては安全性が指摘されていた。 |
2002年 |
アガリクス製品のアガリチン含有量の実態調査を開始。 |
2003年 |
アガリチン及び誘導体の分析方法の開発に着手。アガリクス含有製品の一部にアガリチン高含有製品がある事が判明する。
サンドリー社(現在SSI社)・キリンウェルフーズ社・サンヘルス社3製品による毒性試験を開始。 |
2003年12月 |
キリンウェルフーズ社製品について劇症肝炎に関与する疑い例が報道された。
※厚労省見解では、アガリクスと劇症肝炎の因果関係はあきらかではないとしている。 |
2006年2月13日 |
キリンウェルフーズ社製品・サンドリー社(現S・S・I社)製品・サンヘルス社製品における中期多臓器発癌性試験についての厚労省による報道発表。
・キリンウェルフーズ社製品は試験結果が陽性。
・キリンウェルフーズ社製品に自主的な販売停止と回収を厚労省が要請。
・他2製品については試験途中のため、継続の旨を発表 |
2006年3月20日 |
キリンウェルフーズ社製品・S・S・I社製品・サンヘルス社製品における遺伝毒性試験3試験と中期多臓器発癌性試験の結果発表。キリンウェルフーズ社以外の製品は試験結果が全て陰性。 |
2006年8月24日 |
厚労省が食品安全委員会で上記試験結果を発表。標的臓器におけるトランスジェニックラットを用いた遺伝子突然変異試験をアガリチンとキリンウェルフーズ社製品で実施することを決定。 |
2008年3月12日 |
食品安全委員会ワーキンググループが開催。標的臓器におけるアガリチン、キリンウェルフーズ社製品の遺伝子突然変異試験の結果は陰性。アガリチンが非遺伝毒性の発癌物質の可能性とアガリチン以外の発癌性物質・発癌プロモーション物質が含まれている可能性が否定できないので追加試験実施に関する指摘事項が発表された。 |
2008年5月8日 |
厚生労働省調査部会で当該製品の追加試験が現実的に実施不可能であることと、実施する意味が無いと判断。その旨を食品安全委員会に通知し、現状のデータをもって安全性評価を行うよう要請。 |
2009年1月29日 |
食品安全委員会は現状のデータでは安全性評価が困難であることと、厚生労働省においては引き続き、食品衛生上の危害の発生を防止するために必要な情報を収集すべきと判断。2009年2月27日までパブリックコメントを募集することを決定。 |
2009年5月29日 |
厚生労働省調査部会において食品安全委員会の評価書及びパブリックコメントをうけて、現状のデータでは安全性評価が困難であることと、厚生労働省においては引き続き、食品衛生上の危害の発生を防止するために必要な情報を収集すべきと判断。
この度の通知に至る。 |
以上
被害状況
アガリクス市場規模の推移
アガリクス・ブラゼイ業界の市場規模は以下の通り推移しています。
(推計値です。矢野経済研究所レポートより引用)