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| @ | は、植物の根とキノコの菌糸が「菌根」を形成し、植物の根から必要な栄養を受け取り生育します。たとえば、よく知られた例としてはマツタケと赤松が菌根をつくり、赤松からグルコース(ブドウ糖)などをもらい、一方、マツタケは植物ホルモンを赤松に与えて生きています。言い換えれば、進化の過程でみずからグルコースをつくる能力を失ったとも考えられます。そのため、人工的に菌糸の増殖はできるけれどもキノコの発生条件を探り出すことが非常に困難で、まだ当分、『マツタケの人工栽培』は成功しないと思われます。例外的にホンシメジに関してはすでに商業規模で栽培が行われています。 |
| A | は、キノコの菌糸がセルロースをはじめ、いろいろな酵素を分泌し繊維質やたんぱく質などを分解して、生きていくために必要な栄養をみずからつくっています。ただし、原料となる木材や落ち葉などはキノコによって分解されていくため腐朽します。腐朽性菌の場合、もともと他の生物から栄養を受けなくとも生育する能力を持っていますので、上記の菌根性菌とは異なり、キノコの発生条件を見つけるのはそれほど難しくありません。食用キノコとして盛んに栽培されているのは腐朽性菌に属するキノコたちです。 さらに分別すれば『腐朽性菌』でも、木材を腐朽し枯れ木などから発生するキノコ(たとえばシイタケ)と、落ち葉などを分解し土壌から発生するキノコ(たとえばマッシュルーム)があります。 アガリクスは、これらのうち土壌から発生する腐朽性菌の一種です。 |


| <アガリクスの話> ・アガリクスの栽培 第1回 ・アガリクスの栽培 第2回 ・アガリクスの栽培 第3回 ・アガリクスの栽培 第4回 ・アガリクスの栽培 第5回 ・アガリクスの栽培 第6回 ・アガリクスの栽培 第7回 |
